膵臓に腫瘍が見つかった話

膵臓の腫瘍の検査・入院・手術などの記録です

【day 41】細胞診・組織診の結果

人間ドックから数えて41日目。

 

細胞診・組織診の結果

5日前の検査入院で、膵臓の腫瘍らしきものの細胞診・組織診を行ったので、

その結果を聞きに来院しました。

 

何故か、前回のMRI・エコー・PETの検査のような緊張はありませんでした。

 

先生との会話に慣れていったことも

あるのかもしれません。

 

ちなみに、

細胞診と組織診がありました、

検査する対象が細胞か組織かの違いがあります。

 

組織は、細胞が集まって構成したもので、

細胞診よりも組織診の方がより確実に診断しやすいそうです。

 

検査結果は、

細胞診・組織診のいずれも、

癌は確認できなかったとのことです。

 

その結果を聞いて、安堵したわけですが、

先生からは、再度の追加検査を行うこと、そして、その理由が告げられ、

簡単に言えば、ショックを受けました。

 

追加検査の内容、そして、必要な理由

追加検査の内容は、

膵臓の膵液が出てくる膵管に管を入れ、

そこから出てくるものを採取して、

癌かどうかを調べるというものです。

 

併せて、今回行った検体採取も、

再度、行うとのことです。

 

ただ、今回の検体採取が最後の検査だと聞いていたので、

追加検査となると時間が更に過ぎていくことになるため、

先生にはその懸念を伝えました。

 

すると先生からは、以下のことが伝えられました。

①膵管が拡張しているので、腫瘍があるのは間違いないだろう

②この位置にあるのは、癌とみて間違いないだろう

③外科に引き継ぐには、癌であるという証拠が必要

 

これまでの検査結果が白かグレーだっただけに、

先生の診立てがそれとは反対の黒だったことに、

驚きました。

 

治療へ進むには、検査結果が必要

突然、「癌で間違いないだろう」と言われると、

先生との会話中に、冷静に考えて判断するのは、なかなか大変です。

 

ただ、検査が長引くと、

癌の進行が進んでしまって、

その後の手術や治療に大きく影響するのでは?

という懸念がありました。

 

なので、

癌で間違いないというのであれば、

治療に進めないのか?

と先生に伝えました。

 

妻の膵臓癌の場合、

治療は、「抗がん剤、切除手術、抗がん剤」という流れになり、

癌という確証がないと、抗がん剤は出来ない

とのことです。

 

間違いないというなら、それを診断結果として、次に進めないのか?

間違いないというのに、何もできないのはおかしい。

ということを、再度、伝えました。

 

先生からは、

抗がん剤の治療は、そう簡単にはできないし、

自分の家族であっても、この状況で抗がん剤は使わない、

とのことでした。

 

「間違いない」のに「治療に進めない」歯がゆさはありましたが、

実際、妻自身、先生の考えに従う様子でしたので、

追加検査を受けることとなりました。

 

なお、追加検査で分からなかったらどうなるのか?

と尋ねたところ、

切除手術に進むことになるだろうとのことでした。

 

追加検査は8日後です。

【day 36】初の検査入院は、細胞診・組織診

検査入院までの23日間

これまで、幾つかの検査を重ねてきて、

分かったことは、

①膵管が大きく拡張している

②腫瘍らしきものがある

ということです。

 

問題は、腫瘍が癌なのか癌じゃないのかです。

 

それについては、これまでの検査でだいたい分かると聞いていましたが、

何故か結果はグレーのままです。

 

ただ、癌と確定されていないことだけは確かなので、

そこに希望を持つことができました。

 

妻も「まだ何か確定したわけではないから」

と度々言っていて、

普段と変わらず過ごしてくれていました。

 

この点は、感謝しているところであり、

見習うところでもあります。

 

検査結果から入院検査までは、

間に大型連休があったため、

23日も間が空いていました。

 

3週間以上も「待つだけ」というのは、

癌だった場合、ただただ進行が進むだけですから、

気持だけが焦りますが、

妻が普段通りでいてくれたため、

何とか過ごすことができました。

 

入院検査は1泊2日

CA19-9、CT、エコー、MRI、PETで、

癌が特定できなかったことで、

より精度の高い検査をしようということになり、

入院検査となりました。

 

その内容は、

十二指腸まで管を入れ、

そこから膵臓の腫瘍に針を刺して、

吸引して検体を採取して、病理検査するというものです。

(メモをみると、EUSという記してありました)

 

検査を受けた妻の感想としては、

胃よりもさらに深くに入っていくため、

とてもつらかったと言っていました。

 

妻は胃カメラの経験がないので、

胃カメラと比べて、どれぐらい辛いのかは分かりませんでした。

 

検査結果が出るのは5日後です。

【day 13】PET・MRI・エコーの検査結果を受けての診断結果

人間ドックから数えて13日目。

 

立て続けに受けたPET・MRI・エコーの検査結果が揃ったところで、

その診断結果です。

 

妻の膵臓に癌があるのかどうか?

MRIかエコーか、どちらかではっきり分かると言われていたのと、

PETもはっきり分かりそうなので、

この日の診察が最も緊張しました。

 

心臓の鼓動がこんなに速くなったのは、

久しぶりです。

 

 PETの検査結果

妻は、3つの検査を受けまして、

まずは4日前のPETの検査結果からです。

 

先生は、検査の内容から順を追って説明してくれる方で、

説明が分かりやすい方でした。

 

この日も、結論を先に述べることなく、寄り道もなく、

シーケンシャルに進みました。

 

PETの検査結果の映像は、

頭の方から始まって、縦にスライドしながら下半身の方を見ていきます。

 

胸あたりを過ぎて、

膵臓のあたりにいよいよ来ると、

黄緑色に反応している箇所がありました。

 

先生がここが膵臓だと言い、

恐らくこの時が、私の鼓動の瞬間最速だったと思います。

 

素人判断で「癌か」と思い、

息が止まりました。

 

しかし、先生が説明を続けて、

これぐらいの輝きは、通常、あるもので、

癌を確定する程度ではないとのことでした。

 

MRI・エコーの検査結果

次に、3日前のMRIとエコーの検査結果です。

 

MRIかエコーかどちらか忘れましたが、

その映像で、癌か癌じゃないかが、大体はっきりわかると

説明を受けていましたので、

こちらの検査結果も緊張が続きました。

 

映像を見た判断は以下のものでした。

  • 癌か癌じゃないか分からない(グレーとも言う言葉も使っていた)。
  • 膵管は拡張しているし、ここに何かあるのは間違いないだろう。

 

はっきり分かるとのことだったのに、

グレーという回答に、面食らいました。

 

暫くして、

「癌じゃないということか!」

と安堵しかけました。

 

ただ、「癌」か「癌じゃないか」がはっきり分かると言っていたので、

本来であれば、「癌じゃない」こともはっきり分かるはずで、

どちらに対してもグレーということだと解釈しました。

 

癌か癌じゃないか、わからないままの生活が続くのは、

私なんかよりも、妻の方がつらいはず。

 

まだ不安に押しつぶされそうな日々が続くのかと、

暗い気持ちになったことを覚えています。

 

追加の検査

癌だという確定診断がなかったことは、

朗報とも言えますが、

問題は、この先どうなるのかです。

 

何分、初めての経験ですから、

こうなったら次はこうなるというフローチャートのようなものは、

私にも妻にも頭の中にありません。

 

で、どうするのか?という話を先生に問うと、

ダイレクトに正確に分かる検査をするとの回答でした。

 

それは、膵臓の腫瘍の部分の細胞を取って、

組織を検査するというものでした。

 

それは、大型の連休があるため、

23日後になるとのことです。

 

膵臓の癌だとすると、

進行が速く、進み過ぎると手術ができないので、

時間との勝負です。

 

検査は急いで欲しいとお願いしましたが、

無理やりねじ込んでその日だとのことです。

 

約3週間ですから、モヤモヤとした日々が続くなと、

暗い・不安な気持ちで診察室を後にしました。

 

 

 

 

【day 10】MRI・エコー検査

人間ドックから数えて10日目。

 

前々日にPET検査を終えたところですが、

今度は病院でMRIとエコーの検査です。

 

エコーは人間ドックで撮っていますが、

より膵臓にターゲットを絞るそうです。

 

それもあるのでしょうけど、

どこの病院でも、自分のところで撮りなおすものだと、

解釈しています。

 

癌かどうか、現時点では判断できないものの、

MRIかエコーかどちらか忘れましたが、

映像を見れば分かるとのことでした。

 

この3日後が検査結果を聞きに行く日です。

 

【day 9】PET検査

人間ドックから数えて9日目。

 

PET検査

PETの検査は、受診していた病院では対応していないため、

別の施設で受けました。

 

これも、家から車で20分ぐらいと、

割と近くで助かりました。

 

妻は電車で行くとのことでしたが、

心細いのではないかと勝手に推測して、

車で送りました。

 

一人になりたいのか?

それとも誰か付き添ってもらいたのか?

本人しか分からないところなので、

もしかすると、余計なお世話だったかも知れません。

 

PETについては、

恐らく名前だけは聞いたことがある方が、

多いのではないかと思います。

 

癌がブドウ糖を多く吸収する性質を利用した検査で、

放射線を放つブドウ糖を体内に注入して、

体の中の癌の有無や転移を特定します。

※参考:【がんの検査】PET検査とは?[外部サイト]

 

事前に読んだパンフレットによると、

ブドウ糖の注入後は、1時間ぐらい安静にする必要があり、

腕も動かしてはいけないため、スマホも使えないそうです。

 

検査の施設の中に入って、

受付、そして、名前を呼ばれるまで待つところまで

私も一緒にいました。

 

検査待ちの人は、10人ぐらいいたように思います。

 

全員がPET検査なのかは分かりませんが、

色々な検査を実施しているような印象は受けませんでしたので、

恐らく、PETなのでしょう。

 

私たちも含めて、ここにいる人たちは、

突然、不安な日々を過ごす生活に一変してしまったのかなと思うと、

胸が苦しくなりました。

 

改めて、健康の大事さを再認識させられました。

 

翌日は、MRIとエコーの検査、

その3日後は、検査結果を聞く日です。

【day 7-2】CT・CA19-9の結果

人間ドックから数えて7日目。

 

受診初日に検査を実施

初診の日に、CTの検査、

そして、膵臓腫瘍マーカーCA19-9の検査を行ってくれました。

※参考:腫瘍マーカーCA19-9検査とは?[外部サイト]

 

そして、同じ日に、検査結果の映像を踏まえた診察までしてくれました。

 

このスピード感には本当に感謝です。

 

CTの結果からは、

やはり膵管が大きく拡張していて、

腫瘍らしきものがあるだろうとのことでした。

 

人間ドックでの見立てと同じです。

 

CA19-9という膵臓癌腫瘍マーカーについては、

異常は見られませんでした。

 

「癌です」という結果がなかったことで、

一先ずの安心のようなもの、

そして、まだ大丈夫かもという希望を持ち続けて、

帰路につきました。

 

妻は、

「まだ何か確定したわけじゃないから、

 他の人たちにも、無駄に驚かせるのも悪い」

といういつも通りの周りに対する気遣いをしていて、

両親にも子供にも伝えませんでした。

 

この様な不安な状況でも、

不必要に周りを巻き込まない姿勢・性格は、

私の焦る気持ちにも良い意味でブレーキを掛けてくれて、

逆に助けられたと思っています。

 

その他の検査も急いで実施

CTだけでは詳しくわからないので、

多角的に検査を進めるのと、

エコーも改めて詳しく撮りなおしたいとのことで、

幾つか追加検査をすることとなりました。

  • PET
  • MRI
  • エコー

 

PET検査が他の施設で2日後、

MRIとエコーが3日後、

診察が6日後で、

(先生曰く)検査をねじ込んでくれたとのことです。

 

今にして思えば、

内科の先生としては、この時、既に癌で間違いないだろうという見立てをしていて、

確証を映像や数値で捉えようとしていたのだと思います。

【day 7-1】初の診察、消化器内科を受診

人間ドックから数えて7日目。

 

7日目に病院へ

人間ドックで膵管拡張が見つかり、

紹介状を書いてもらった病院に行ったのは、6日後のことです。

 

その前にも行くチャンスはあったのですが、

友人とお出かけする約束があるとのこと。

 

病院を優先した方が良いと進言しましたが、

週明け(5日後)に病院に行けるからとのことで、

あまり焦らしたり、私がバタバタしてもと思い、

妻の希望通りとしました。

 

今にして思えば、本人が大事に捉えていないことで、

家の中に穏やかさのようなものが保たれていたと思います。

 

もし私が妻の立場だとしたら、

かなりヒステリックになっていたかもしれないと思います。

 

とは言え、早く受診するに越したことはないので、

「人間ドックの後には、基本的に予定を入れないように!」

と、未来へ向けた改善点として妻にお願いはしました。

 

消化器内科を受診

病院は、家から車で15分ぐらいと近くにあり、

膵臓の手術や治療で関東でも実績が豊富なところでした。

 

そのような所がこんな近くにあったのは、

幸運としか言いようがありません。

 

病院に通うだけで1時間以上と言うケースも有り得ますので、

気軽に行けるのはとても幸いでした。

 

受診したのは、消化器内科で、

人間ドックの結果を見たところ、

  • 膵管が異常に拡張している。
  • 恐らく腫瘍がある。
  • 癌かどうか何とも言えない。
  • もう少し詳しい検査が必要。

とのことでした。

 

病院は、追加検査を超特急で実施してくれた

私のこれまでの経験では、

映像系の検査は事前に予約が必要で、

検査は1週間後、検査結果は更に1週間後

ぐらいのスピード感だと思っていました。

 

しかし、予想とは良い意味で反対で、

その日の内にCTの検査を行ってくれて、

その結果を受けての診察(同日2度目)までありました。

 

病院にいた時間は、朝から夕方前までと、

かなりの時間にはなりましたが、

ここまでを1日で対応してくれた病院には、

感謝しかありません。

 

一方で、妻の方はこのスピード感に驚いていたようです。

 

私から言葉で深刻さを説明するのは、

とても辛い作業だと感じていたので、

病院の対応から深刻度合い・緊急性が伝わったことは、

とても助かりました。

 

記事が長くなりましたので、

この日の検査結果を受けての診察は、

次の記事に書きます。

 

≫ 【day 7-2】CT・CA19-9の結果